« 杉並の女性焼死、近所の46歳男宅を捜索 放火の疑い(30日) | トップページ | リフォーム詐欺:名簿売った男をほう助容疑で逮捕 栃木(30日) »

2009年7月30日 (木)

少年の爆発実験繰り返し、簡単に原料入手(30日)

爆薬原料になる化学薬品を所持したとして、神奈川県相模原市在住で専門学校に通う少年(19)が警視庁に毒劇物取締法違反容疑で逮捕された事件で、少年は自宅や河川敷で爆発実験を繰り返し、インターネットに映像を投稿しては、視聴者の反応を楽しんでいた。自宅には手製爆弾や発火性の高い薬品が放置され、捜査幹部は「いつ爆発してもおかしくなかった」と振り返る。なぜ少年は危険な薬品を買い集めることができたのか――。

 ◆実験映像

 ビーカー内の炎に、硫黄などの薬品を流し込むと、炎が「ゴーッ」という音とともに画面に広がった。少年が動画投稿サイトに公開した実験映像。昨年4月以降、少年は爆発や化学反応の実験を約70回繰り返し、その様子を10種類以上、投稿していた。同庁幹部によると、少年は中学時代に爆竹の爆発力に興味を持ち、昨年から本格的な実験を開始。爆薬と火薬に関する専門書を購入して独学する一方、今年4月に入学した専門学校では化学を専攻していた。少年の自宅からは、塩酸や硫酸、硝酸がそれぞれ数リットルずつ見つかったほか、水銀や過酸化水素水など、計十数種類の薬品が押収された。部屋には手製爆発装置もセットされており、この装置を同庁が実験したところ火柱が数メートルの高さまで上がったという。

 ◆緩い規制

 少年は都内の薬品販売会社から、危険な薬品を対面販売で手に入れていた。また、今年2月に同級生殺害目的で爆弾製造を試みたとして逮捕された北海道の高1男子(当時)も爆弾の材料になる薬剤を同じ会社からネットで購入していた。毒劇物取締法は、販売業者に対し、塩素酸ナトリウムなど強毒で発火性の強い薬品を販売する際、購入者の氏名や住所を確認するよう定め、不当な目的で所持する者への販売に罰則を設けている。だが、そうした薬品より危険性が低い塩酸や硫酸など一般の毒劇物は18歳未満や薬物中毒者への販売を規制しているだけ。厚生労働省によると、使用目的の確認を明示した法令もない。

 国は都道府県を通じ、薬局などに化学薬品や農薬の販売時に、身分と使用目的の確認を徹底するよう通知しているが、業界関係者は「実験目的と言われれば、売れないとは言えない」と明かす。また、警察関係者は「販売する際、厳しいチェックを行わない業者はほかにもある」と語る。

 ◆優越感

 警視庁に逮捕された少年は捜査員に「人とのふれあいが苦手で劣等感もあった。爆発実験の様子をネットに載せると驚いてもらえるので、優越感に浸れた」と明かした。同庁は、少年がこうした優越感を求めて爆発実験をエスカレートさせていったとみている。札幌家裁は今月、少年審判で北海道の高1男子(当時)の動機について「自分をばかにした人間がいる教室で大量殺人の記録を作ろうと考えた」と認定した。警察当局では「簡単に劇物が手に入る現状では、社会に不満を持つ若者が手製爆弾を容易に作り出す可能性があるうえ、テロなどの重要犯罪に悪用される危険も高い」と警戒する。危機管理やテロ対策に詳しい防衛大学校の宮坂直史教授は「使用目的の確認の徹底やネット販売規制などの法整備も必要」と指摘している。(吉田敏行)

(2009年7月30日14時41分  読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090730-OYT1T00579.htmBanner_logo_051_8

 

« 杉並の女性焼死、近所の46歳男宅を捜索 放火の疑い(30日) | トップページ | リフォーム詐欺:名簿売った男をほう助容疑で逮捕 栃木(30日) »

公安・情報・警備(国内外テロ事件・情報 スパイ、北朝鮮関連など)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/514231/45784529

この記事へのトラックバック一覧です: 少年の爆発実験繰り返し、簡単に原料入手(30日):

« 杉並の女性焼死、近所の46歳男宅を捜索 放火の疑い(30日) | トップページ | リフォーム詐欺:名簿売った男をほう助容疑で逮捕 栃木(30日) »