出資法違反:700人から不正に8億円 札幌の社長姿消す(10日)
札幌市内のソフトウエア開発会社社長が「アービトラージ」と呼ばれる取引などで運用益を出すと触れ込み、全国の約700人の出資者から総額約8億円を不正に集めていた疑いが強まり、札幌厚別署は出資法違反(預かり金の禁止)容疑で捜査を始めた。出資者の多くは独自の電子マネー「円天」を売りにした「エル・アンド・ジー(L&G)」事件や、フィリピンでのエビ養殖事業への投資を持ち掛けた「ワールドオーシャンファーム」事件の被害者で、出資金の多くは返済されていないという。社長は任意の事情聴取を受けた後、行方不明となり、同署が所在確認を急いでいる。
関係者によると、社長は07年2~10月、金融庁の登録を得ずに、アービトラージなどの取引で元本を保証した上で毎月1割を配当するとうたい、約700人から総額8億円以上を不正に集めた。しかし、実際には出資金の一部を運用に回しただけで、出資金の大半を飲食店の経営や貸し付けなどに回していたとみられる。配当金も最初の数カ月間は支払われたが、07年12月を最後に止まり、元本も返済されていない。
08年5月に道内で発覚した外国為替証拠金取引(FX)関連の出資法違反事件を捜査する過程で、この社長が浮上。同署は当時、任意で事情を聴いたが、その後、行方が分からなくなった。社長が「アービトラージで多額の配当金を確約している」とのうわさは「L&G」「ワールドオーシャンファーム」主催のイベント会場などで話題に上っていたという。この結果、両事件の被害者の中から出資者が集まったとみられている。
◇ことば=アービトラージ(裁定取引)
別々の市場で売買される同一もしくは類似する商品の価格差を利用し、利ざやを稼ぐ取引。低いリスクで利益が得られるが、利幅が小さいとされる。二つの市場で商品を購入するため、手数料は2倍かかる。
http://mainichi.jp/select/today/news/20090710k0000m040159000c.html
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