首都東京の体感治安(6、7日)
(単位・レベル)
被害者にも人権がある
【治安コラム】 6日の産経新聞社会面「RE:社会部発」は、こんな書き出しで始まった。「足利事件で無期懲役刑が確定した菅家利和さんの刑の執行が停止され釈放されてからおよそ1カ月が過ぎました」。そして「菅家さんに無罪が言い渡されることが確定的になったいま、弊紙を含めた各紙には、逮捕当時の報道に問題がなかったのかを検証する記事が掲載されました…菅家さんの人物像についての偏った論調など、当時の報道の問題点が浮き彫りとなりました…東京地裁で来月、全国初めての公判が予定されている裁判員裁判を前に、ますます冷静な事件報道が求められています…東京都足立区の殺人事件に関しては…初めての裁判員裁判ということもあり、これまでに比べて慎重な報道になっている印象ですが、法曹関係者からは『一部に行き過ぎた報道があり、公判に影響を与えかねない』として、苦言を呈されることもありました」
「公判に影響が出るから何も書けない」ことはないだろうが、淡々と事実を報道すれば良いのであって、ことさら「裁判員制度」を意識すること事態に問題があるのではないのか。
良きにせよ悪しきにせよ、裁判員のみならず国民には多くの情報を提供しなければならず、与えられた情報を国民がどう判断するかは、まさに英国でも話題の「メディアリテラシー」の力だろう。
それより、最近の報道を見ると、逮捕取り調べ原稿で「否認」がやたらと多いのが気になってしかたがない。
★ 交番の壁にいすをぶつけて穴をあけたとして、建造物損壊の疑いで愛知県警に逮捕された31歳の男は、「いすは持ったが穴はあけていない」と容疑を否認★和歌山県警が4日、銀行支店内でATMの上に置かれた女性のポーチを置き引きしたとして逮捕した農林水産省役人は「やっていない」と否認★名古屋市東区の路上で3月、薬物や現金を奪う目的で密売人のイラン人を襲ったとして、愛知県警に再逮捕された30歳のとび職は「殺意はなかった」と一部を否認★神奈川県小田原市の職業不詳の男性が自宅で刺殺された事件で、神奈川県警に逮捕された55歳の土木作業員は、「金を借りるために稲毛さん宅に行き、本人に会った」が殺害容疑を否認(6日になって認めた)★キャバクラで酔って従業員を殴ったとして、警視庁に逮捕された神奈川県相模原市の市議は「相手の人を殴っていません」と否認していたが、その後「酔ってよく覚えていない」と供述を変えている★大阪市の信用保証制度を悪用した詐欺事件で、大阪府警に詐欺容疑で逮捕された3人のうち、24歳の社長は容疑を否認★三重県の射撃場で散弾が盗まれた事件で、散弾実包を盗んだとして逮捕された59歳の男は容疑を否認★滋賀県米原市伊吹の汚水タンクで、28歳の会社員の女性が殺害された事件で逮捕された40歳の会社員は容疑を否認。
どうも「足利事件」の誤認逮捕以来、否認する容疑者がやたらと多くなっているような気がする。、警大講師で良く受けた質問は「なぜ?マスコミは調べ始めたばかりなのに、認否が必要なのか」だった。取調室の可視化と会わせ、裁判員制度は警察の職務執行に無言のプレッシャーとなっているのではないだろうか。同時に被疑者の人権尊重のあまり、被害者にも人権があることを忘れてはならない。
6日午前11時7分ころ、東京都新宿区内で、20代の女性客がコンビニ内でいきなり男に肩を傘でたたかれたり、5分後には、この現場から西に約300メートル離れた路上で、やはり女性が傘で襲われるという事件が相次いだ。警視庁は同一人物の犯行とみて、傷害などの容疑で捜査している。
なんとなく、治安悪化の兆しがしてきたかと思いきや、パチンコ店が放火され4人が死亡した事件で大阪府警は6日夜、自首した犯人を逮捕した。目撃情報の公表などまさに〝あぶり出し〟作戦のスピード解決であり、厚生労働省事務次官連続殺傷事件同様、これも情報化社会における捜査のテクニックのひとつだろう。総合的な判断も加わるが首都の体感治安は「レベル2(ブルー)」の現状とする。
「日本列島振り込め詐欺」は1件http://policestory.cocolog-nifty.com/blog/cat20778300/index.html
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