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2009年6月4日

2009年6月 4日 (木)

(3)ネット小遣い稼ぎ、ダフ屋顔負け(4日)

お宝チケット ネットで転売「ラッキー」

 ジャニーズ事務所のアイドルグループ「Hey!Say!(ヘイセイ)7」のコンサートが開かれた横浜アリーナ。3月下旬の週末、特設グッズ売り場から大きな手提げ袋を抱えて出てきた高校1年のマリ(15)(仮名)はアイドルの名前入りのうちわを自慢げに見せた。

 「ポスターも写真も、全種類買わないと気が済まない。毎回、グッズだけで1万円以上かかるの」 マリは年に6~7回は千葉県の自宅から電車を乗り継ぎコンサートに駆けつける。1人で購入できる上限は1回4席。だが、少しでもいい席を確保しようと友人の名義も借りる。今回は6席買った。1席5500円で計3万3000円だが、小遣いは月5000円。やり繰りに使うのが携帯サイトの「チケット掲示板」だ。 〈7魂!横アリ!22日17時~ 当日、手渡し〉〈21日1部2連番譲ります〉 「魂」はコンサートの意味。ジャニーズ専用の掲示板だけでも何十種類もある。

 昨年末は、最前列に近い席が4席当たった。掲示板で2席を売りに出すと、30人以上から申し込みが寄せられ、2枚計4万5000円で売れた。定価の4倍以上だ。「ラッキーって感じ」。その日はコンサート会場に近いJR新横浜駅から東京駅まで新幹線で帰るささやかなぜいたくも味わうが、もうけの大半は次回のチケット代やグッズ代に回す。 だが、警視庁によると、転売目的のチケット購入は東京都迷惑防止条例違反。コンサート会場周辺で見かけるダフ屋と、立場としては似たようなものだ。 金融機関で作る金融広報中央委員会の2005年度の調査では、中学生の1か月の小遣いは平均2738円、高校生は5590円。掲示板では、子どもたちの身の丈を超えた額面のチケットが飛び交う。

◎ 〈即日・簡単に小遣いが稼げる〉。こんなうたい文句の携帯サイトを、都立高校3年のアオイ(17)(仮名)が見つけたのは昨年11月。無料サイトに会員登録し、友達を紹介するだけで1万円以上もらえるという。登録には振り込み先の金融機関の口座番号や氏名の入力が必要だが、「その程度でお金がもらえるなら」と登録し、同級生も6人紹介した。

 だが、登録した日の夜から、一晩50通以上の迷惑メールに悩まされる。いつの間にか出会い系サイトに登録され、知らない男の名前で「会おう」と誘うメールも。アドレスを変えた今も不気味さは消えない。 こうした「小遣い稼ぎサイト」はネット上に無数にある。詐欺まがいのサイトも少なくないが、登録に年齢制限はない。

◎ 「ゲーム感覚。簡単にだまされる人がいてラッキーと思った」。昨年10月、警視庁に詐欺容疑などで逮捕された都内の女子高生(17)はこう供述した。女子高生はジャニーズ系アイドルのチケット掲示板に架空の売却情報を書き込み、中高生らから現金をだまし取っていた。判明した被害額は75万円。金は服やカラオケ代などにあて、ほとんど残っていなかった。「一見、普通の子なのに」と捜査員は首をかしげる。 金融広報中央委がお金の稼ぎ方について尋ねたところ、中学生の3割、高校生の4割が、元手の金をうまく増やすような手法を評価していた。「額に汗」は昔話なのか――。 家裁調査官を20年以上務めた橋本和明・花園大教授(非行臨床論)は「子どもの頃からネット上で簡単に現金を稼げば、金銭感覚はマヒする。顔の見えない相手とやりとりするうち、やってはいけないことへの抵抗感がなくなることも心配だ」と話している。(2009年4月27日  読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/national/oya2/oya090427.htmYomiuri_koudoku1_5

 

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