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2009年5月31日

2009年5月31日 (日)

有料老人ホームの苦情急増 施設増え入居者保護が後手に(31日)

有料老人ホームをめぐる苦情が急増している。全国の消費生活センターに寄せられた苦情は、07年度で327件と過去最多。08年度は集計中だが、400件に迫る勢いで、記録が残っている98年度の5倍以上だ。38万人超の高齢者が特養老人ホームの空きを待つ中、「ついのすみか」となる老人ホームは増え続けるが、入居者保護の態勢はなお追いついていない。

 国民生活センターによると、入居時に払う保証金などの返金や解約のトラブルが苦情の8割を占める。 トラブル金額の全国集計はないが、07年度の苦情が122件と最も多い東京都消費生活総合センターによると、ホームに払う平均の契約額は1054万円。うち、払い込んでしまった金額は平均で927万円に上った。

 厚生労働省によると、届け出がある老人ホームは07年7月に全国で2846(定員15万5千人)だったが、今年3月には4110(同20万2千人)に増えた。悪質な業者が商機とみて参入するケースが増え、その分、苦情も増えたとの指摘もある。火災で10人が死亡した群馬県の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」のような無届け施設も600近くある。

 厚労省は06年の老人福祉法改正で、老人ホームの指導指針に「90日以内に解約した場合は全額を利用者に返還」というクーリングオフ規定を盛り込んだ。だが、クーリングオフに応じない場合のほか、契約書や重要事項説明書を見せない業者もいる。「職員が乱暴」「食事がまずい」など事前の話とサービスが違っても、預貯金を取り崩して支払ったり自宅を処分したりしているので、ほかに行く場所を失って、泣き寝入りする入居者も多い。悪質なケースには、老人福祉法に基づき、都道府県が改善命令を出すことになっているが、ホームの急増で手が回らない状態だ。

全国消費生活相談員協会の丹野美絵子常任理事は「ついのすみかとなる老人ホームの苦情は、表に出にくい。実際のトラブルはもっと多い」とみる。介護コンサルタントの中村寿美子さんは「空き部屋がなくなる、などとせかして契約させトラブルになることが多い。可能な限り、見学や体験入居をしてから契約してほしい」と話す。(上田学) http://www.asahi.com/national/update/0523/TKY200905230252_01.htmlLogo3_3

 

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