☆タミフル効かないインフル、11都道府県で確認(17日)
この冬、国内で流行しているインフルエンザのうち、Aソ連型ウイルスが、97%(35検体中34検体)という極めて高い確率で、インフルエンザ治療薬「タミフル」が効かない、あるいは効きにくい「耐性ウイルス」であることが16日、国立感染症研究所の調べで分かった。タミフルに変わる治療薬である「リレンザ」を使用すれば効き目があるが、通常の医療現場ではウイルスがAソ連型なのか、他のタイプなのかを区別することは難しい。医療現場での混乱が懸念される事態になっている。耐性ウイルスが見つかったのは全国調査の中で調査結果が出た北海道、宮城、千葉、東京、静岡、三重、滋賀、大阪、兵庫、広島、山口の11都道府県。今後、他の府県でも調査結果が出れば、耐性ウイルスの分布がさらに広がっていることが判明する可能性もある。 例年流行するインフルエンザのウイルスはAソ連型、A香港型、B型の3種類。今シーズンAソ連型ウイルスは感染患者の36%から検出されている。A香港型が45%。B型が19%だ。現時点では流行規模も小さいため「どのタイプが主流となるかは不明」(感染研)としている。しかし、Aソ連型が主流となった場合には、医療現場で大きな混乱が起こる可能性がある。実際に治療薬の処方箋(せん)を出す一般の病院では、検査キットを使ってインフルエンザに感染しているかどうか調べるが、ソ連型と香港型の識別はできない。そのため、Aソ連型の患者に対し、タミフルを投与する可能性も出てきてしまう。 厚労省は「それぞれの地域で流行状況を見ながら、タミフルとリレンザのどちらを投与するかを現場で判断してもらうしかない」と話している。厚労省は今冬用にタミフル900万人分、リレンザは300万人分を確保している。厚労省は「今後、耐性ウイルスの動向を注意深く見ていく必要があるが、今のところリレンザの供給量は十分で、増やす予定はない」としている。
タミフルに耐性を持つAソ連型ウイルスは、平成19年11月ごろから、北欧で見つかり、その後もアフリカやオセアニアなど世界の幅広い地域に拡大。日本でも昨年、鳥取など10県で計45株の耐性ウイルスが見つかったが、全体の2・6%で率は低かった。今年、なぜ、高い率で見つかっているのかは不明。さらに、なぜ耐性を持つかも原因がはっきりしていない。世界保健機関(WHO)や米疾病対策センター(CDC)によると、今シーズンに入って英国でも14検体中13検体から、米国も88検体中86検体と、高い確率でAソ連型のタミフル耐性ウイルスが見つかっている。 ◇ タミフルとリレンザ タミフルは日本では平成13年2月に販売開始された飲み薬。発症から48時間以内に服用すれば、高熱が下がり、回復が早まる効果がある。リレンザは、専用の器具を使って吸入する薬剤。ウイルスの主要な増殖部分の気道に到達し、ウイルスを阻止する。タミフルは異常行動が相次いで報告されたため、厚労省は10代への使用を差し控えるよう呼びかけている。
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