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2008年10月 3日 (金)

☆1等空佐免職 知る権利に応える報道の使命(10月3日付・読売社説) (3日)

防衛省が、情報本部所属の1等空佐を懲戒免職処分とした。道機関には、国民に知らせるべき情報を伝える使命がある。そうした取材・報道の自由を妨げかねない処分である。1等空佐は中国潜水艦の動向に関する「防衛秘密」を読売新聞記者に漏らしたとして、自衛隊法違反容疑で自衛隊の警務隊から書類送検されていた。読売新聞は2005年5月、中国海軍の潜水艦が南シナ海で潜航中に火災とみられる事故を起こして航行不能となり、曳航されているという記事を掲載した。安全保障に関する防衛上の重要情報は無論、厳格に管理されねばならない。だが、報道内容は本当に「防衛秘密」にあたるのか。記事は、日本の周辺海域で起きた異変を伝えたものだ。潜水艦は浮上して曳航されており、いずれは周囲の船舶に発見される可能性もあったろう。専門家も、日米の安全保障を脅威にさらすような内容ではない、と指摘している。潜水艦の事故情報は、米軍からもたらされた。自衛隊では、米軍から提供されたイージス艦情報の流出事件もあった。日米の情報協力を進めるうえで、米国に配慮し、秘密保持の強い姿勢を示す必要があったとの見方もある。

 “見せしめ”的な処分は、国の政策決定や重要情報にかかわった公務員を萎縮させ、国民の知る権利に応える報道の役割を制約するおそれがある。報道による国民の利益と国家の不利益と、どちらが大きいか。安全保障や外交に絡む問題は、そのバランスを慎重に見極めねばならない。そのうえで、国益を損なわなければ、国民に必要な情報は積極的に公表すべきだ。それでこそ、自衛隊の活動に対する国民の理解も深まる。沖縄返還をめぐる外務省機密漏洩事件で、最高裁は1978年、「正当な業務」と認められる取材手法について、「真に報道目的で、法秩序全体の精神に照らして相当だと社会通念上認められるもの」との判断を示した。読売新聞では、取材が適正だったことを確かめている。いかなる場合も取材源を秘匿しつつ、国民に伝えなければならない情報は的確に報じる。その原則を改めて確認しておきたい。(2008年10月3日01時51分  読売新聞)http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20081002-OYT1T00868.htm?from=any

中国の潜水艦の動向を報じた読売新聞の記事に絡み、防衛省情報本部の防衛秘密を漏らした疑いがあるとして、自衛隊法違反容疑で書類送検された元同本部電波部課長の北住

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英樹・1等空佐(50)(現・同本部総務部付)について、防衛省は2日、懲戒免職処分にした。防衛上の秘密の漏えいを巡っては、駐日ロシア武官のスパイ事件やイージス艦の機密情報流出事件などで、過去に4件6人の自衛官が免職になっているが、報道に関して免職されるのは初めて。同省では、北住1佐は2005年5月30日、部外者を防衛庁(当時)内の飲食店に呼び出し、中国の潜水艦の動向に関する情報を提供したとしている。懲戒処分のうち最も重い免職とした理由について、同省幹部は「漏らした情報の程度と1佐という階級などを検討した結果だ」と説明。同省の増田好平次官も2日の記者会見で、「これまでの処分との関係でも相当。報道の自由や国民の知る権利の重要性は認識しているが、知るべき立場にない部外者に伝えたのは問題」と述べた。読売新聞は05年5月31日朝刊で、南シナ海で中国の潜水艦が潜航中に火災とみられる事故を起こし、航行不能になったと報じた。この記事について、防衛庁は同年10月、容疑者不詳のまま警務隊に告発。警務隊は今年3月、北住1佐が日米の防衛当局が収集した情報を漏えいした疑いがあるとして、東京地検に書類送検していた。北住1佐は当初、内部調査に「情報は防衛秘密にはあたらないはずだ」と主張していたが、最近になって「防衛秘密と承知したうえで部外者に漏らした」と認めたという。自衛隊法は特に秘匿が必要な情報を「防衛秘密」とし、漏えいした場合、罰則を5年以下の懲役などと定めている。

 ◆国民の知る権利、制約するおそれ◆

 老川祥一・読売新聞東京本社編集主幹の話「本紙の記事に関し、取材源を特定するための捜査が行われ、防衛省が1等空佐を内部情報の漏えいを理由に懲戒免職処分としたことは極めて遺憾です。異例の処分は、取材される公務員側の

を招いて取材を困難にさせ、国民の知る権利にこたえる報道の役割を制約するおそれがある点で、重大な懸念を抱かざるを得ません。問題とされた記事に関する本紙記者の取材は適正であり、今後も、取材源の秘匿を堅持して適正な取材・報道に当たります」

(2008年10月2日21時19分  読売新聞)

萎縮

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いしゅく

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