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2008年9月19日 (金)

☆鳥取砂丘の落書き罰則に異論噴出 「モラルの問題」と法的規制に反対 (19日)

Banner_logo_051_3 鳥取砂丘で相次ぐ落書きを防止するため、鳥取県が制定を目指す「美しい鳥取砂丘を守り育てる条例」が論議を呼んでいる。条例案では落書きをすると最高で30万円の罰金が科されることになっているが、「落書きはモラルの問題」と法的に規制することへの異論も続出。条例案が提出された9月県議会へ規制に反対する請願を提出した弁護士は「道徳違反を罰していては、息苦しい社会になる」と訴えている。請願を提出したのは、寺垣琢生弁護士(51)=鳥取県弁護士会。寺垣弁護士は長年、砂丘の保全活動に取り組んできた経験から「砂丘の優れた環境を次世代に引き継ぐという条例案の趣旨には賛同する」としながらも、「道徳上の問題である落書きに、30万円もの罰金を科すのはやり過ぎ」と批判する。条例案が定める「30万円以下の罰金」は、器物損壊罪や文化財保護法違反(重要文化財の損壊)罪の罰金と同額。だが、寺垣弁護士は「1日もあれば自然に消えてしまう砂丘への落書きと、ものを永久に壊してしまう行為とではレベルが違う」と話す。刑罰を科すにしても、軽犯罪法の罰則である科料(1万円未満)程度が相当だという。

 

このため、16日に開会した9月県議会に請願を提出。「落書きを防止するなら、砂丘の入り口に啓発看板を設置すればいい。罰則を恐れて、歩いて楽しむ砂丘に人が近づかなくなってしまう萎縮(いしゅく)効果の方が心配だ」としている。これに対し県公園自然課は「年間130万人が訪れる砂丘への落書きは、短時間であっても多くの観光客の目に触れる。他の場所での落書きよりも悪質性が高い」と反論している。条例案をめぐっては、県は7月中旬から8月上旬にかけてパブリックコメントを実施したが、寄せられた89件のうち規制に反対する意見は10件。県は自然公園法の規定に照らすなどして、落書きの定義を当初の条例案の「50メートル先から視認できるもの」などから「面積が10平方メートルを超えるもの」に変更したほか、罰金の最高額を50万円から30万円に減額した。
 ◇ 鳥取砂丘の落書きが目立ち始めたのは、10年ほど前から。砂丘を巡回して落書きを注意しているパトロール員の林泰さん(76)によると、落書きはほぼ毎日のように見つかり、今年6月には1日に10件見つかったこともあったという。昨年9月には、名古屋大の野外活動サークルの学生10~20人が砂丘の斜面に縦約15メートル、横約50メートルの巨大な文字を落書きし、ネット上で写真も紹介していたことから問題視された。環境省は学生サークルを厳重注意処分。今年6月から砂丘内の自然公園財団に委託し、落書き防止のパトロールにも乗り出した。一方、この「事件」をきっかけに、従来の自然公園法では落書きの取り締まりが困難だとして罰則つきの条例を制定する構想が浮上。鳥取県が議会に提出した「美しい鳥取砂丘を守り育てる条例」案では、落書きのほかにごみのポイ捨てやロケット花火の打ち上げも、罰金の対象となる禁止行為とされている。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/179461

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