★中国に流れる廃ペットボトル 日本のリサイクル危機に (24日)
産経ニュース
使用済みペットボトルの国内のリサイクル網が、崩壊の危機に直面している。収集した市町村から再処理業者に引き渡されず、認定外の事業者を通じて中国に輸出されるケースが増えているからだ。原油高騰で資源としてのペットボトルの需要が高まる一方、安全基準を満たす再生・再商品化システムの維持も求められている。
■マイナス入札
平成9年施行の容器包装リサイクル法(容リ法)では、市町村が使用済みペットボトルを分別収集する▽「指定法人」の日本容器包装リサイクル協会(容リ協会)に引き渡す▽指定法人の認定を受けた事業者が容リ協会の入札に参加して引き取り、リサイクルする-ルールになっている。国内で廃棄されるペットボトルは年間50万トン。このうち、市町村で分別収集する量は増加傾向にあり、環境省は20年度に31万6000トンを見込んでいる。市町村から使用済みペットボトルを引き取る入札にあたって、リサイクル業者は容リ協会から委託料を受け取っていたが、18年から逆に引取料を支払う“マイナス入札”に陥っている。容リ法の枠外で、再処理業者より高く買い取る認定外業者に売却する市町村が増えているためだ。貿易統計によると、18年度の「PETくず」の輸出量は28万トンで、大半は香港を含む中国に渡っている。PETボトルリサイクル推進協議会では中国向け輸出の8割が「使用済みペットボトルではないか」とみている。
認定事業者43社で構成する廃PETボトル再商品化協議会の鹿子木公春会長は「使用済みペットボトルはあくまでも廃棄物だ。納税者の協力と税金の上に成り立っていることを踏まえて対処してほしい。(独自処理として)売却しても構わないと勘違いしている自治体が多過ぎる」と話す。
■代替材料
中国が使用済みペットボトルを輸入する背景には、原油価格高騰で、樹脂の代替材料としての需要が高まっていることが大きい。しかし、使用済みペットボトルからカーペットへの再製品化を手がける根来産業(堺市)が7月18日、負債総額93億円で民事再生法の適用を申請するなど再処理の認定事業者にとって深刻な問題になりつつある。帝国データバンク大阪支社によると、同社は廃ペットの再生事業にいち早く取り組んでいたという。 処理量アップを見据えて設備増強に乗り出したうえ、昨年から2億2000万円の買い取りコストが発生し、ビジネスモデルは崩壊した。同様の事業を展開する小島産業(大阪府忠岡町)も「かなり厳しい状況」と苦悩の表情を隠さない。容リ法の施行時、国内で使用済みペットボトルの再生処理施設は不足気味だったため、民間の再処理事業者は自治体の要請を受けて設備を整えた経緯がある。市町村の分別収集量が増えても、独自売却が定着すれば、再処理事業者にとって“はしごを外された”形になりかねない情勢だ。http://sankei.jp.msn.com/life/environment/080824/env0808242037000-n2.htm
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