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2008年7月 6日 (日)

★コラムスペシャル「ヤミ金撲滅と言うが…」2

Nisshou4

 「金をつくれ!腎臓ふたつもあるやろ!1個売れよ」「目んたま1個売れや!」「家を売ればいいんだよ。早う売って金つくれ!」こんな脅迫電話で全国の中小・零細企業経営者らを脅した商工ファンド事件。
 平成11年10月には埼玉県大宮市(当時)の男性会社員(当時54歳)が同県川島町の雑木林で自殺死体で発見された。新聞各紙によると男性は、知人が商工ローンの日栄(当時)から受けた融資の2000万円の連帯保証人になっており、知人の返済が遅れたことから悩んでおり、厳しい取り立ての犠牲になったものだった。
 

 日栄は京都市に本社を置き東証、大証の一部上場企業で商工ファンドの最大手。420億円の資本金で全国に200の支店を持っていた。
 平成4年以降、銀行は、バブル時代のつけとなった不良債権回収のため、中小企業、特に零細企業に対する「貸し渋り」をする一方で、公的資金の提供を受けていた銀行大手13行は日栄など商工ローン大手2社に1480億円の融資をしていたことが明らかになり国民の怒りを買った。商工ファンド事件は、こうした社会的背景から生まれた。
 この事件が動いたのは、11年10月30日、警視庁生活経済課が日栄の元社員で25歳の男を逮捕したことからだった。
 逮捕容疑となったのは、浄水器設置・販売会社の借り主の保証人になった千葉市内の男性(62歳)に「じん臓1個300万円くらいで売れるわ。目んたまも1個100万円くらいで売れるぞ。売って金つくれ」などと脅した恐喝未遂事件だった。
 日栄は、中小・零細企業者向けに、手形を担保に行う商工ローンで、年30%以上の高金利で、連帯保証人を付けるのが特徴だった。
 警視庁の摘発前、脅迫的な取り立てを受けた男性が日栄を相手に精神的な苦痛を受けたとして慰謝料請求訴訟を千葉地裁に起こしていた。日栄のこうした過酷な取り立ては、大きな社会問題となり、日栄と商工ファンドの社長2人が国会に参考人招致され、全国各地で訴訟が起き、参院大蔵委員会でも取り上げられ、出資法の改正など大改革が必要とされた。
 そして平成15年6月には、金融関係の法改正を促す大事件が発生した。ヤミ金にからむ事件である。
 「金払われへんねんやったら死んでみろ」
 「金返せへんことを団地中に電話して住まれへんようにしてしまうぞ!こらっ」
 こんな脅し文句の電話が昼夜を問わずに自宅にかけられ、時には近所の住民宅にも電話をされて心理的に追い込まれた3人が自殺したのだ。
 大阪府八尾市の69歳の主婦が、東京のヤミ金業者から1万5000円を借り、利息と合わせて10万円以上を払わされ続けていた。69歳という年齢。近所にも「おまえ保証人だろう」などの電話がバンバンかかる。まったく無関係の付近住民へもだ。これで精神的なダメージを受けない訳はない。とうとう、主婦は61歳の夫、81歳の主婦の兄とともにJR関西線の踏切付近で通過する電車に身を投じた。平成15年6月14日のことである。この事件で当時26歳と25歳の男2人の計3人の東京のヤミ金業者が逮捕された。当然、マスコミが大きくとりあげたため社会問題になった。
 そして第1回目で紹介した平成15年のヤミ金融対策法が生まれたのだった。
 このように「ヤミ金」を含めた裏金融の社会は、常に、厳しい取り立てがついて回り、中には、寿司やピザが配達され、消防車を呼ばれたり棺が届けられるなどの被害も多発している。警察もこうした事案を放置しているわけではない。次回は施行されたばかりの「グレーゾーン廃止」の貸金業法等改正に伴う多重債務者問題を取り上げ、平成15年に警視庁などが摘発した「五菱会」事件を中心に警察対金融界の裏側を紹介する。(つづく) 

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